ハズム・セカイ

やっぱり大好きでやまない「DEATHNOTE」の「L」の事を中心に、思いつくままに         「Lがいるだけで ワタシのセカイは 変わるよ」

| PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

ニアに誕生日プレゼントをあげるなら

本日はニアのお誕生日です☆

☆★☆★ HAPPY BIRTHDAY!
                    NEAR!! ☆★☆★





もし、ニアにお誕生日プレゼントをあげられるなら、
一体何がいいだろうと考えてみました。





******************



…自分の誕生日に合わせて、Lから届いたプレゼントの箱を開けてみる、ニア。
中には小さいロボットのおもちゃが入っていました。
「はぁ…、子ども扱いですか…。」

Lからのプレゼントに嬉しくないわけではないのです。
でも、毎年おもちゃばかりを貰うニアは、
なんとなく自分の事をわかってくれていないようで
さすがに今年はがっかりしてしまいました。


その時…。
「ニア、誕生日おめでとうございます。」



ニア誕には…。

Lの声と共に後ろからむぎゅっと抱きしめられたニア。

「わ!何ですか、L!!」
「ちょうど時間が空きましたので、あなたの顔を見に来ました。」
「…『あなた』ではなく、ワイミーズの『みんな』の間違いじゃないですか?」
「…ばれましたか。でも、大切なあなたにおめでとうと言いたくて
来たのは本当ですよ。」

「どうでもいいですが…L、恥ずかしいので離れてくれませんか。」

…いや、違うのです。
本当はとても嬉しいんです。
でもニアは、自分はもう子供ではないから、
素直に笑顔なんて、作れないだけなんです。

「ニア…。人は産まれた直後に、
親に愛情を込めて抱きかかえられます。
だから、誕生日に誰かに抱きしめられることは
とても幸せなことなんだ、と、私は思っているんですよ。」


ニアは自分が生まれてきた意味について考えたことがありました。
親と離れ、常に比較され、一体何のためにここにいるんだろう…と。
だけど、Lの言葉で答えを見つけた気がしました。

今日、この幸せの瞬間のために、私は生まれたのかもしれない。



…でも、だからと言って、
素直に笑顔で抱きしめられるのも癪だと思ったニアは、
やっぱりふて腐れた顔をしてみました。



私の背中が意外と温かいです。
L、あなたのやさしいぬくもりです。
たまには誰かに抱きしめられるのも、いいですね。

「L…、大変申し訳ないのですが、
暑いのであまり強く抱きつかないでもらえますか。」

「……ふふ、かわいくないですよ。」

「………。」



もう子供じゃないって言うのに、ますますおもちゃを
手放す事ができなくなった、ニアでした。





*****************


デスノ読みきりの番外編では、ニアメロ達は直接Lに会った事がなかった
ようですが、せっかくの誕生日ですもん、ついついLにむぎゅっとして
もらいたくなりました。
それで急遽、拙いですが、かなり久々にお話を書いてみました♪

おめでとう、ニア!




書き終えたお話を読み返してみたところ、
「コレ、ニアじゃなくて女の子に換えたら、甘いカップルみたいじゃないか!」
と、ついニヤニヤしてしまいましたww

(ごめんね、ニア!)





スポンサーサイト

| 絵ものがたり | 17:07 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

もうすぐLの誕生日なので…3

もうちょっとでLの誕生日となりますね♪♪♪
今日も何とか記事を書くことが出来て、一人ほっとしています。


昨年のL誕の夜は、私は何をしていたか思い出していました。
毎日仕事が夜遅くまでかかっていたので、はじめから、コンビニのケーキでもいいから買いに行こうと決めていて探したものの、何故かどこへ行ってもケーキは売り切れており、アイス(私の好みでハー○ンダッツ)を買ったのでした。
「ケーキでなくてごめんね、L。」とか思いつつ買って帰り、夫と食べるとき、無理やり夫にもハッピーバースディの歌を歌わせてから食べさせたのを覚えています。
…えへ。


さて、今回もお話を考えました。昨日から「ケーキ」続きですが。イラストもつけたんですけど、今の私には長時間PCに向かい続けるのがちょっと難しいのと、コピックのインクの臭いも気になるので、色鉛筆で塗りました。
よろしければこのままお読み下さい♪













「チョコレートケーキ」


ある年のハロウィンのお話です。

ワイミーズハウスのキッチンでは朝からニアとメロがケーキ作りをしていました。
慣れない作業の中、一生懸命に作っていました。
知らない人から見れば子供達がハロウィンにケーキを作るのは、ちょっと不思議に見えるかもしれません。
でも彼らにとっては、今日はとても大事な日でありました。

メロはクリームを作る担当となりました。
皆の反対をよそに、チョコレートケーキにするんだ!と強引に推し進めた、メロ。
「大きなケーキを作るんだから、沢山のチョコクリームが必要だな!」
泡だて器でしゃかしゃかと混ぜていると、次第に重くなってきました。
もうそろそろだという段階で、メロはふと思いました。
「あ、俺、そういえばまだ味見してねぇや。」

右手の人差し指で出来かけのチョコクリームをちょっとだけすくって舐めてみました。
「………?…味がよくわかんねぇな。もう少し舐めてみるか。」
メロはもう一度指ですくって舐めてみたのですが、首をかしげ、更にもうひと舐め。
「…あ、美味い♪さすが俺だな。どれ、もう一口確かめてみるか。」

絵ものがたり7-1


そうしてメロは泡だて器を動かしつつ
段々遠慮無しにチョコクリームを食べるので、後ろにいたニアがついに声をかけました。
「メロ、あなたいい加減にしたらどうですか。チョコクリームを完食する気ですか。」

「うるさいな~、ニア。これだけ作ってるんだ。むしろ余るかもしれないんだぜ。」
と、メロは口の周りをチョコまみれにしながら、後ろで作業しているニアの方を向きました。

「……!!!!!!!!!!」

絵ものがたり7-2


「な、何だよニア、そのスポンジの高さは…!!!」

「メロ、目玉が飛び出そうですよ。あなたが沢山クリームを作っていたのを見て、私も余分に作っていました。勿論、あなたが沢山味見をする事も考慮していました。しかしここまで食べ続けるとは…、私の誤算です。あともう三分の一は焼いてあります。」
「…ち、イヤミかよ!それにしてもニア、クリームの量の事を考えたとしたって、そんなに作ってどうするんだよ!」
「大丈夫、食べられますよ。」
「いくらなんでもこりゃ食い切れねーよ!!」
…………………………………………。


「ただいま~。見ろよ、面白いキャンドル買って来たぜ。息を吹きかけても火が消えないキャンドルとか、いきなり花火になるのとか♪それに…。」
買出し係のマットが紙袋を抱えて戻って来たのですが…。


絵ものがたり7-3

「…おまえら、なにやってんだよ。」


絵ものがたり7-4

「こいつが計画以上のスポンジを作るから…!」
「このひとがクイーム食べればっかりらから…。」


「おいおい、今日ぐらいは仲良くしてくれよ。今日はハロウィンでLの誕生日かもしれないんだぜ?」

…そうでした。毎年この日は、大抵Lがハウスに帰ってきて、大きなケーキを食べていました。
皆は気づいているかわからないけど、きっとあれはバースディケーキなんだ。そう3人で思っていたのです。
今年は自分達が作ろう、そう決めていたのです。
ニアとメロはお互いに出していた手を引きました。

「ところでさ、キャンドルの他に面白いもの買ってきたんだ…、コレ!」
と、マットが出したのは…
「ジャ~ン♪超巨大クラッカーだ!!迫力あって結婚式とかでも使ってるらしいぜ!Lの前で使おうよ!これを50本調達して来た☆☆」

絵ものがたり7-5

「ハウスを吹き飛ばすつもりかっ!!!」



「…何だよ…、さっきまで2人でけんかしてたくせに。」


そんなこんなではありましたが、Lが帰って来る夕方までに3人でケーキを仕上げることが出来ました。


Lはどんな顔するかな?
美味しいっていってくれるかな?
ってか、食いきれるのかよ、この量?
Lなら出来ます。
Lだって無理だって!!
もう、またけんかかよ~!


もうすぐLが帰ってきます。
仲良くLの誕生日をお祝いしましょう。

ほら、あの足音が聞こえてきましたよ。









絵ものがたり7-6




おしまい

| 絵ものがたり | 23:53 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

絵ものがたり6 「Lの成長」

長年沢山の子供達を見届けていますと、一人一人様々な成長を垣間見る事ができます。
それは私自身にとっても、何かしら影響される事が多いですね。
そう、私が特に手塩にかけて育ててきた、Lもそうでした。

今でこそ、Lの身長は179cmと立派になられたのではありますが、私が彼を引き取った8歳の頃は本当に小さくそして細くて、当時、傍から見ればとても現在のように大きくなるとは想像し難い体つきでありました。


絵ものがたり6-1



数年が経ち、Lが16歳を迎える頃になっても、他の同い年の子供達よりもかなり体が小さかったので、さすがに本人も気にし始めてきました。Lの体についてはこれまで定期的に多方面から診察をしてきていて、別段気にかかることも無かったので、私としては気にしていなかったのですが、この頃彼も思春期真っ只中です。仕方がありません。

昔からLの普段の食事はかなり偏っていました。野菜と乳製品はお菓子の中に入れることで辛うじて食するものの、肉や魚などを基本的に食べることをしませんでした。成長には欠かせないと本人も理解していても、生理的に体が受け付けないようで、私もそれを無理強いはしませんでした。

同い年位の子供を見かける度にうつむくLは、生来の猫背の為に、更に小さく見えました。

…私の、彼への食事に対する考え方がよくなかったのでしょうか?
嫌がる子供の口をこじ開け、無理やりにでも食べさせるべきだったのでしょうか?

毎日、Lの食事の準備をする度に、私の頭をも悩ませるようになってきました。表には出さないようにはしていましたが、それが自然とLにも伝わっていたようで、Lも自ら何度も挑戦しました。が、必ずむせ返ってしまうので、自然と食べられるようになる時が来るまで、私の為なんかに無理をしないで下さい、と、思わず抱きしめたこともありました。

「L」という仕事を始め、ようやく板についてきて、名前も知られるようになってきた17歳のある日、私は依頼された事件の情報収集や調査等の為、1ヶ月程Lのもとを離れなければならなくなりました。

食事をはじめLの身の回りの事については、ワイミーズハウスを創設した頃から共に頑張ってきてくれていた、信頼のおけるロジャーに全てを任せ、私は海外のとある現地へと飛びました。

多忙で危険な毎日ではありましたが、毎日少なくとも1回はするパソコン越しでのLとの遣り取りは、報告等がメインとはいえ、私が唯一の心を休めることが出来る時間でもありました。Lは必ず私を気遣う言葉をかけてくれていたものですから。

必要な情報や重要な手掛かりなどを押さえ、Lの素晴しい推理能力により、一つの事件が解決しました。
その翌日には私は帰国し、真っ先にLのいるワイミーズハウスへと向かいました。
ハウスのドアを開けた瞬間

「ありがとう、ワタリっ。」

…と、Lが私に飛びついてきました。「おかえり」ではなく「ありがとう」ですか。
「ふふ…」と、思わず顔がほころびつつも、ある違和感を持ちましたので、両手で静かにLを自分の身から離してみました。

よくよく見れば、今Lが着ている、私がここを離れる前にロジャーに渡していたLの白いシャツの替えが小さい気がします。
「L…。そのシャツは洗濯した為にそこまで縮んだという訳ではないですよね?」
「う…ん、最近どのシャツも短い気がするんです。新しいものを仕入れようとしましたが、仕入先はワタリに聞かないと分からないですし、ちょっと我慢してました。でもほら、こうやって腕を上げると、お腹が見えてしまって…。」
と、Lはシャツの短くなった裾を無理に下げ、若干口先を尖らせて教えてくれました。


絵ものがたり6-2



私は弾み過ぎそうになる心を落ち着かせるために一呼吸置いてから教えました。
「L……。私がいない間に随分と大きくなりましたね…。」

Lは、数秒程きょとんとした顔をしていましたが、徐々に元々大きな眼を更に大きくしていきました。L自身の腕やら肩やらを撫で確認しながら、何度も私に近づいたり一歩離れたりして私を凝視しました。

「……ワタリの方がちょっと縮んだのかとばかり思ってました。」

ほんの少しだけうつむきながらそう言ったLの表情は、それはそれは嬉しそうに見えました。…少なくとも、私の目には。

「………ありがとう、ワタリ。」
先程とはまた違い、ゆったりとした言葉でした。
「私はなにもしてませんよ?」
「いえ、ワタリのおかげですよ。」

子供の成長を見続けていくことの、なんという素晴しさ。
どんなに多忙であろうとも、この瞬間私はLの本当の親に少し近づけたような気がしました。
私もまだまだ頑張らなければいけませんね。


ロジャーがお茶を淹れたからと迎えに来てくれました。
やっぱりワタリが淹れた方が格別に美味しいんですよ、と、ロジャーに聞こえぬよう耳打ちをするLの身長は、もうすぐ私の身長を越してくれそうな気がしました。







  ************


ワタリ視点でした。一応。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


↓以降、あとがきちっくなものです。もしよろしかったら、どうぞ☆



≫ Read More

| 絵ものがたり | 22:53 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

絵ものがたり5 無鉄砲なやさしさ(後)

*こちらを初めてご覧になる方は、まず一つ前の記事
「絵ものがたり5 無鉄砲なやさしさ(前)」

…をご覧になってみてください。
(コチラの記事は、前回の続きです。)




  ************


ロジャーは静かに話し始めた。
「これはニア、お前もジェイも知らなかったことなんだが、実はな、…先日ジェイをどうしても養子にしたいという夫婦がやってきてな。たまたまその場にメロがいて…。きっと少し知ってしまったに違いないんだ。」

ジェイがけんかをおこしたことが明るみにでれば、ヘタしたら、その話はなくなってしまうだろう。
メロ…、それを気遣ってのことだったのか…?

絵ものがたり5-2-1



「それに。」
ロジャーは話を続けた。
「…それに、ジェイよりもずっと体の小さいお前が殴られるのを見たくなかったのかもしれないな。」

つまりは…、メロは私とジェイをかばい、全部一人で背負ってしまった…、ということなのか…?

メロは何も言わなかったらしいが、ロジャーには大体の察しがついていたようだ。

「くれぐれも、メロにはこの事を話さないでくれ。プライドが高いやつだからな。」
「わかっています。」




ロジャーの部屋を出て、メロの部屋に行くと、メロは既に夢の中だった。
私は二段ベッドの下段で眠っている彼の前にしゃがみこんだ。

絵ものがたり5-2-2




「本当に……、ばかですね。」

あなたがなんとかしなくちゃいけないという問題ではなかったでしょうに。
あなたのその、一見無鉄砲な優しさが、いつかあなた自身にあだとならなければいいのですが…。

そう思いながらも、私の心の奥底からの言葉が出る。

「…ありがとう。」

とても小さく、儚い声で、言う。
眠ってしまったメロの耳には、もう届かないとわかってはいるけれど。
今の私には、これがあなたへの精一杯の言葉なのだ。

明日になれば、きっとあなたはけろりとした表情を見せて、元気そうに走り回ったり、誰かと「Lの凄さについて」なんて楽しく話し合ったりしている事だろう。

メロ…、私はね
そんな一生懸命なあなたと、ずっと一緒に追いかけっこをし続けていきたいのですよ。
これは…、本当の事。


メロの部屋を出た。
自分の部屋に戻る途中、廊下の大きな窓を見た。暗闇の中、小さな星が沢山瞬いていた。



夏も もうすぐ終わりです。




  おしまい


| 絵ものがたり | 23:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

絵ものがたり5 無鉄砲なやさしさ(前) 

同じハウスにいるジェイが私の頬を殴った瞬間、どこからか飛び出してきた、メロ。
その勢いのまま、メロはジェイの背中をバチンと叩いた。
驚いたジェイは、体勢を変えず肘を曲げメロの顔に勢いよく突き出した。
ひじてつがものの見事にヒットし、メロは後ずさりをした。
手で押さえた鼻からは、赤いものがぽたぽたと落ちている。
自分のした事に驚いたジェイは、泣き出してしまった。


私は突然の事に、身動きひとつとれないでいた。


「きゃっ、誰か…、せんせーい!せんせーい、来てー!」
たまたま通りかかったリンダが青い顔で、大声で叫ぶ。

メロはリンダをちらっと見やり、そして小声で私たちにこう言ったのだ。

「ニア、ジェイ…、お前ら絶対に何も話すなよ。」

しばらくして、ロジャーたちが駆けつけた。
「どうしたんだ。」

「俺が初めに二人を殴ったんだ。」
メロは止まらない鼻血をTシャツの袖で拭いながら、言った。

絵ものがたり5-1-1





私にはメロの行動が理解し難かった。

ロジャーの部屋のドアからは、少しだけ明かりが漏れていた。
そして、かすかに聞こえるロジャーの怒鳴り声。
私は部屋の前から離れることが出来ず、立ちつくしていた。
そのうち、ロジャーの声は聞こえなくなった。

絵ものがたり5-1-2




どのくらいたったのか、ドアが開き、メロが出て来た。
私に気づくことなく、走り去ってしまった。

部屋を覗くと、ロジャーは椅子に腰掛け額に手をあてていた。

私はロジャーに真実を話した。
初めにジェイが私を殴ったこと。
殴られる前に、つい、私がジェイの図星をついた、余計な一言を言ってしまったこと。
それは、ジェイが私の事についての文句だけではなく、メロの事も引き合いに出したから、ということ。

こんな事を話すなんて、私らしくない…、と思いながら。

私が話し終わるまで、ロジャーは静かに聞いてくれた。
そしてロジャーは、ゆっくり話し始めた。



    つづく



| 絵ものがたり | 23:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

絵ものがたり4 「ただいま」

☆はじめに…もしよろしかったら、こちらもどうぞ。
8/3「絵ものがたり3「おかえり」vol.1 ニア」

8/4「絵ものがたり3「おかえり」vol.2 メロ」

8/6「絵ものがたり3「おかえり」vol.3 マット」

  ************


きらきらと瞳と髪を輝かせながら満面の笑みを浮かべて、一生懸命こちらに走って来る子供。

「あのさ、あのさ…。」と何から話したくていいのか収拾がつかず、ゴーグルの中の目が照れてしまっている子供。

そんな子供達の一歩後ろで無言で髪をいじり、一見興味無さそうにしている子供。
あぁ、あなたはいつも、あとから私の服の裾を遠慮がちに引っ張るんですよね。

そう思い、その子を抱きしめる。
はっと驚いた表情を一瞬見せた後、その子は恥ずかしそうに、素直に応じてくれた。

直後、「俺も俺も!」と、他の子供達が真似をしたがって私に抱きついてきて。

絵ものがたり4-1



…結局毎回ものすごくもみくちゃにされてしまうんだけれど、
その度に感じることがあるのです。


誰かが待ってくれているという、幸せ。


血の繋がりは無くとも
私にとっては、かけがえの無い幸福の瞬間。
とてもくすぐったくて
つい、心からの笑みが零れるのです。


「おかえりなさい、L。」
恥ずかしげに、あの子が言う。



私は今日、ここに帰って来れました。


私は今日も生かされているんですね。





「ただいま。」


絵ものがたり4-2




  ************

以下、「絵ものがたり3『おかえり』」と「絵ものがたり4『ただいま』」の、あとがきのようなもの。
 ↓
 ↓

≫ Read More

| 絵ものがたり | 22:56 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

絵ものがたり3 「おかえり」 vol.3 マット

☆はじめに…もしよろしかったら、こちらもどうぞ。
8/3「絵ものがたり3「おかえり」vol.1 ニア」

8/4「絵ものがたり3「おかえり」vol.2 メロ」

  ************


さっきからメロがやたらとソワソワしている。
確かに今回は長く帰って来なかったんだ。
まぁ、オレはLの顔が見られれば
別に何番目だって、構いはしないんだけど。
ニアも澄ました風を装ってはいるが、
実際のところ、どーなんだろうね?


絵ものがたり3-3-1



車のエンジン音が聞こえたと同時に
メロは一目散に走り出した。

…って、おいっ、メロ!
なんだってオレの手を引っ張るんだよ!


絵ものがたり3-3-2




車から降りたLに、真っ先に抱きつくメロ。
思わずLが2・3歩後ずさりする。
メロ、お前強く飛びつきすぎるんだよ。


Lと目が合った。
ちょっと疲れが覗くが、優しく笑ってくれた。

Lの体を気遣う言葉をかけようか。

いや、仕事がバッチリだったかと言ってみようか。

それより
Lがいない間のワイミーズハウスの話をしようか。
ニアがオネショした話をしようか。
メロが木から落ちて大泣きした話をしようか。

自然と湧き出てくる言葉の数々。
そのほとんどがどーでもいいことだらけ。

全てに耳を傾けて欲しくて
だけど結局何も出てこなくて
口ごもってしまった。

恥ずかしい話なんだけど。


いつのまにか他の奴らも集まってきていた。
リンダもいるし、
ニアも少し離れた所に、遠慮がちに立っていた。

――いや、「遠慮がち」というよりも
オレには「恨めしそう」に見えるんだが…。

オレもメロと共に抱きしめられた。
何だかくすぐったいや。
Lの胸や腕からは
本当に僅かに、ほのかに、甘い香りがする。


絵ものがたり3-3-3



Lはニアも抱きしめる。
ニアの奴、頬が赤いぞ。

瞬間、狂ったようにメロがLに抱きついた。
もうどうにでもなれって感じで
皆でぐっちゃぐちゃに笑いあう。
でもそれが楽しいんだ。



ああ、L。
なんてすげーイイ顔して笑ってるんだよ。

またこの笑顔が見れて、
オレ、マジでよかったよ。


| 絵ものがたり | 23:08 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

絵ものがたり3 「おかえり」 vol.2 メロ

☆はじめに…もしよろしかったら、こちらもどうぞ。
8/3「絵ものがたり3「おかえり」vol.1 ニア」

  ************



「今日、帰って来る!」

その知らせに心と体がウズウズする。

俺が尊敬し目標としている、
大切なあの人が帰って来るんだもの、
当然だろ。

誰よりも早く
一番に「お帰り!」って言うって、決めてるんだ!
車の音が聞こえてきたら、それはスタートの合図。
「よーいドン」の如く全力疾走だ!!

馬鹿みたいだって?
そう思う奴には思わせておけばいい。
大好きな人を誰よりも早く迎えに行く事が
そんなに滑稽に見えるか?


絵ものがたり3-2-1




施設の玄関口に止められた黒塗りの車の中から
ひょいと出てきたから
「おかえり、L!」

すかさずLの痩せた胴に両腕を回し、しがみつく。


絵ものがたり3-2-2



男のクセに甘い香りが漂う。
車中でチョコでも食いまくったのか。
どんな時よりもこの匂いがはっきりするのは、
この瞬間だ。
誰も知らねーんだろうな。
安心する匂い、だ。


ようやく
俺の後から何人もの奴らがやって来た。

マットが俺の隣でLに何やら話しかけているが
とりとめなさすぎ。
こいつも嬉しいんだな。

Lの視線がずれたから俺もその方向を見た。
チビのニアが一人で少し離れたところにいた。
不機嫌そうに、こちらを見ている。

なんだよ、あいつ。
そんな顔する位ならこっちに来ればいいのに。

そう思ったとき、
Lはニアに近づいていき、
ニアを抱きしめた。

驚いた。
柄にも無く恥ずかしそうにしている。
あいつもあんな顔、するんだな。
…負けたくねえ!

「俺も俺もっ。」
ニアからLをひっぺがえして抱きついたら
他の奴らもくっついてきて
Lは俺らの重みで、ひっくり返りそうになった。

それでも、Lはすんげえ笑顔。
それを見た俺らも笑顔になる。



「おかえりなさい、L。」

少し離れた所から、誰かが言う。

「ただいま。」


絵ものがたり3-2-3




またここに帰ってきてくれて、
こんな俺達に会いにきてくれて

ほんとうに
ほんとうにありがとうな、L。

| 絵ものがたり | 23:52 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

絵ものがたり3 「おかえり」 vol.1 ニア

帰ってきた。

多忙のため、たまにしかワイミーズハウスに帰って来れないあの人が。

痩躯な彼の背中には、重責と光を纏っているように見える。
きっと一生かかっても、私はあの人を超えることが出来ないのかもしれないけれど
いつか ああなってみたい、と思う。

他の奴らは毎回やかましく、大騒ぎしながら走って彼を出迎えに行く。

私は…、尊敬と自尊心と羞恥心が絡み合って、素直には行けない。
感情のまま突っ走れる、あの金髪の奴が羨ましい。


絵ものがたり3-1-1



おずおずとあの人の近くへ行ってみる。
なんだ、あいつら。
「おかえり、おかえりっ。」なんて、むやみやたらにその人に触るんじゃない。
そして近づくな。

…これはもしかしたら、「羨ましい」というより「嫉妬心」なのだろうか。

そんな自分の心に気づき始めた時

あの人が私を見て
ふっ…と笑顔を見せてくれた。
そして私の体は、その見た目よりも大きく温かな体に抱きとめられていた。

涙が零れそうな程に、安堵する。

絵ものがたり3-1-2



しかし次の瞬間
「俺も俺もっ!」
と、金髪の奴が中心となり、あの人に乗っかったりして
もみくちゃにしてしまった。

世界一の探偵に対して、何てことするんだっ。

…でもあの人は、決して怒ったりはしない。
むしろとても嬉しそうに、一人一人を、
心を込める様に抱きとめていく。

その姿を見て、やっぱり私はまだまだなんだ、と実感する。

絵ものがたり3-1-3


そんな事を思ううちに
すっかりあの人から離れてしまっていた。






――ずっと待っていたんだ。

あなたが常に命を懸けて世界を飛び回るから

今、私が見ているこの情景も
もしかしたらこれが最後になってしまうのではなかろうか、と。

生きているのが当たり前の世界じゃない。
生き延びて、ここに還って来るのだから。



この場所から勇気を出して
いつもよりも声を張って、言ってみた。

「おかえりなさい、L。」

もみくちゃの中から、Lの最上級の笑顔が見えた。


「ただいま。」

| 絵ものがたり | 22:31 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

≫ EDIT

絵ものがたり・その2  窓の向こうの空



箱の中から 空を眺めてみた

それすら 久しぶりのことだ

やわらかな光が 降り注ぐ

最後に空を見上げたのは いつだったか

絵ものがたり2-1


香り高い アールグレイを ひとくち




気がつけば いつのまにか大人になっていた

寝る時間も 食事をとることもままならず

きっとこのまま 年をとっていくだけなのだろう


名前を隠し 姿を隠し 過去も人並みの日常も捨て


自分が生かされていくことで

世界の誰かが救われる と いうのなら


そう思える日もあったし


自分が生かされていても

本当は無意味なんじゃないか と 思うときもある


でも それ以上は 考えない

いや 考えている 暇も無い











白い明かりを放ち続けるパソコン越しから 指示を出す






これは 紛れもない 

私自身が選択して歩んできた 私だけの道だ 



絵ものがたり2-2



| 絵ものがたり | 22:40 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。